福光美術館開催の「山下郁子展」・「半紗織」って何か知っていますか?

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福光美術館で開催されている「こころを織る KIMONO 山下郁子展」へ行って来ました。

山下郁子先生は富山県南砺市城端在住の染色家で、日本工芸会正会員です。

平成16年「第51回・日本伝統工芸展」で最高賞とされる日本伝統工芸会総裁賞を受賞、平成29年「第64回・日本伝統工芸展」では高松宮記念賞を受賞され、NHKの「日曜美術館」で紹介されました。

開催期間最後の日曜日に伺いましたが、山下郁子先生と少しですがお話させていただきました。

山下郁子先生の薄物着物作品に「半紗織着物」があるのですが、この「半紗織」とは何なのか作品作りのことなど振り返ってみたいと思います。

山下郁子展のポスター

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山下郁子先生の半紗織とは?

紗・絽とは?

紗の組織図

織りの組織・紗の図解

経糸2本1組を緯糸1本(1越)ごとに捩りながら織っているのが、紗になります。

絽の組織図

織りの組織図・絽の図解

紗の捩りの間に平織で織られている部分がある。

平織組織の緯糸の本数によって、3本絽、5本絽、7本絽があり透け感が異なる。

山下郁子先生の半紗織

先生曰く、「紗と絽の間の様な織り」とのことです。

緯糸による絽目に加え、経絽のように経に絽目も加わっていました。

「生絹を使った経糸と緯糸の搦み」とありますが、絣糸の色彩との組み合わせで透明感のある繊細な織物でした。

織りの構成を説明していただいたのですが、深く納得することが出来ず、帰宅後、調べてみましたが、いまだにしっくりとしません。

織り組織を理解して見分けることができると、更に織りの着物が好きになりそうです。

山下郁子先生の作品作り

山下郁子先生の作品

イメージしたものを、完成品での雛型でデザインをされるそうです。

「二人静」という緯糸に通る白い2本の線が印象的な素敵な帯があったのですが、植物の二人静の粒々の小さな花が沢山ついている花穂の2本を、緯糸で表現されたそうです。

「植物を縞や格子で表現するのってどういう感じなのかな?」と以前から不思議だったのですが、「印象深く感じたことを突き詰めて表すことなのかな」と、私なりに理解しました。

ついつい、あれもこれも盛り込みたくなりますが、ひとつのことを深く追求して表現することが、他にはない作品に繋がるのような気がします。

先生の作品は全て仮絵羽に仕立ててありましたが、絵羽以外の縞や格子の物も含めて全て先生自身が鋏を入れてらっしゃるということでした。

確かに、もし失敗したらなんて思ったら、ベテランの仕立師さんでも怖くて鋏を入れることができませんね。

終わりに

富山県内に、このような現代を代表する素晴らしい染織家がいらっしゃることは、誇らしい限りです。

日本工芸会正会員の山下郁子先生は日本工芸会・富山県支部の活動にも力を注がれていて、毎年5月から6月にかけて、高岡市美術館では日本伝統工芸富山展が開催されています。

同じく5月から6月にかけて開催される日本伝統工芸石川展とあわせて、素晴らしい作品を見てみたいですね。

日本伝統工芸富山展・平成30年会期 高岡市美術館 5月25日~6月10日

日本伝統工芸石川展・平成30年会期 めいてつ・エムザ8階催事場 5月30日~6月4日

友禅での重要無形文化財保持者(人間国宝)である二塚長生先生も富山県出身ですよ!

友禅 重要無形文化財保持者・人間国宝 木村雨山・二塚長生の仕事

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