「日本刺繍って楽しい~」「日本刺繍は難しいけど、やりがいがあって面白い!」
日本刺繍を始めたころは、楽しい気持ちがいっぱいだったように思います。
現在の日本刺繍に対する思いはというと・・・
「やっぱり楽しい、面白い」「もっと沢山の作品を作りたい」といった感じでしょうか?
でも、何かすっきりとしないモヤモヤとした感情があるのも確か・・・
今回は、なぜかモヤモヤを感じている「日本刺繍」について、「○○道」「芸術」などにおける師弟関係のあり方のひとつ「守破離」を通して、自分の気持ちを整理してみたいと思います。
「守破離」とは?
「守破離」とは、千利休の訓えをまとめた「利休道歌」のひとつにある「規矩作法、守りつくして破るとも離るるとても本を忘るな」を引用したものとされており、習い事の真髄を言い表しているといわれています。
規矩(きく)・・・考えや行動の規準とするもの、手本、規則
「守」
・支援のもとに作業を遂行できる(半人前) ~ 自律的に作業を遂行できる(1人前)
「守る」ことは先達に敬意を払うということに繋がるようです。
どのような分野でも成功を収めた人達は、1万時間以上それに打ち込んでいるといわれています。
全力で打ち込んでの1万時間なので、1日4~5時間なら6年もかかってしまいます。
6年間の間、全力で打ち込むことが出来るのか?と考えると、趣味の範疇でやっている程度では、まだまだなのだと再確認してしまいました。
同じことを全力で継続することが、いかに難しいことなのか。
ひとりだとなおさら難しい・・・
成功する人とそうでない人との大きな違いがあるとしたら「基本を疎かにしない」ことが重要のようです。
成功しない人は、早い段階で基礎勉強に飽きてしまって基本を疎かにしてしまうようですが、私自身にあてはめるとまだまだ基本の勉強をしなくてはいけないなと再確認する機会になりました。
分かってはいるものの実際になると・・・というよくあるパターンですが、今回をきっかけに気持ちを引き締めたいと思いました。
「破」
・作業を分析し改善、改良できる(1.5人前)
基本の型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合ったより良い型をつくることが既存の型を「破る」という意味のようです。
ただ単に、基本の決まり事を破るということではないようです。
なんだか難しいですね。
「離」
・新たな知識(技術)を開発できる(創造者)
最終的には師の型、そして自分自身が造り出した型を取得した人は、自分自身と型についてよく理解しているため、型から自由になり型から「離れ」て自在になることができるとあります。
ますます、難しいです。
「規矩作法、守りつくして破るとも離るるとても本を忘るな」の「本を忘るな」とは
本に戻ってそのルールから離れてみるということだそうです。
新しい規矩(きく・・・考えや行動の規準とするもの、手本、規則)を見つけるには、ルールから離れることが必要ということなのだそうです。
基本を会得せずにいきなり個性や独創性を出すのは「形無し」である。
型がある人間が型を破ると「型破り」だけど、型がない人間が型を破ったらただの「形無し」です。
やっぱり「守」である基本の勉強を飽きることなく取り組むことが出来るかが重要のようですね。
最近、購入した紅会の「日本の刺繍」
プレミアム価格になっていたけれど、刺激を求めて購入しました。
終わりに
「好きだけどなんだか楽しくない」「以前のようにワクワクしない」状態の日本刺繍でしたが、友人の「とにかく楽しんでやってね~」という一言で「そうだ~始めたころのように、まずは楽しもう!」と気持ちを切り替えるようにしています。
今はただやっているだけで張り合いがない状態なので、「好きだけど楽しくない」と感じて、モチベーションが下がっているのだと思います。
モチベーションを保ち続けるためにも、何か小さな目標や楽しみを作りたいとおもいます。