貝桶文様にヱ霞の総手刺繍 駒塩瀬地名古屋帯
貝桶文様にヱ霞が完成しました。
貝桶文様にヱ霞
ヱ霞のあしらいはオリジナルです。このヱ霞、結構な仕事量です。
ひたすら菅繍を繍う毎日、制作途中に父に見てもらい「この上にまだ何かするんだろ」と言われたときはちょっとショックでしたが「下ごしらえに見えるとは困ったな~」というか「やっぱりそう?」というか、少々落ち込んでいました。
先生に相談して金駒1本取りで囲むことになり結果往来!上品だけど程よく主張するヱ霞になったのではないかと満足しています。
豪華な貝桶文様にヱ霞
「大変だった」とか「疲れた」とかっていう思いは全く湧き上ってきません。
確かに新しい技法に取り組むときは緊張するしコツを掴むのに苦労しますが、新しい作品を制作できる喜びは格別です。
特に今回のヱ霞は、自分が身に着ける物だからこその取り組みだったと思います。
商品としてだと結構お高い物になると思うので、なかなか出来ないかもしれません。
それにしても、すごく楽しかったし集中力が増したのではないかと錯覚してしまうほどの、のめり込みでした。
刺繍限定での集中力、針・糸・生地の感覚が少しでも身についていれば嬉しいです。
天皇家や日本政府、豊臣秀吉が使っていた五七の桐、現在では全国的に使用される五三の桐ですが、桐の葉や花を形象化したものです。
貝桶文様の中にも五三の桐がありますが、振り返ると、この「五三の桐の花」が一番難しかったです(♡部分の白い楕円形部分)
小さな楕円形を斜め繍切りで表現しているのですが、この小さな基本図形の丸(楕円)をいかに正確に繍えるか…それも「斜め繍切り」で…
小さなモチーフって面積も少ないし数針であっという間に出来そうなイメージですが、大きなモチーフと比べると確実に難易度が高いです。
一つ一つの針目が大きな役割を担っている感じでしょうか。
大きなモチーフのように次の繍(ぬい)から帳尻を合わせることは簡単にはできません。
小さなモチーフ…と言えば…「加賀紋」
手持ちのおきものに「加賀紋」を入れたい…。またまた、加賀繍妄想にふけってしまいそうです。(メラメラ・妄想大好き!)
妄想タイムはちょっと休憩して名古屋帯の腹部分の図案を考えましょう~
貝桶文様なので無難に2枚貝の中にお花などですね。
本当はお太鼓部分での「拘りの菅繍のヱ霞」を加えたかったのですが、塩瀬の生地なので生地目が交差してしまうので断念しました。
お花のデザイン方法やモチーフのとらえ方を教えていただき勉強になりました。
やはり図案を考える上で、デッサン力・絵心は重要のようです。
繍(ぬい)のことばかり考えていましたが、それだけではいけないようです。
加賀繍の取り組みのためにも、デザインの勉強が必要ですが、どうやったら上手くなれるんでしょうか?
貝桶文様のヱ霞の関連記事もあわせてご覧ください。