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道明の帯締めの三井寺 五雲 厳島組を比較した着物に合った帯締め選び

道明の帯締め「厳島組」「五雲」「三井寺」を結んで並べて比較した写真 

上野にある有職組紐「道明」といえば、帯締めを思い浮かべる方が多いと思います。

 

道明の帯締めを使用したコーディネートを「美しいキモノ」「きものサロン」などで多数見ることができます。

「道明」の帯締めは、デザインやカラフルな色使い、組み方の種類も豊富で見ていてとても楽しくなり、使ってみたいと思ってしまいます。

着物好きにとっては、「道明」の帯締めは良く締まり使いやすいので、とても魅力的な帯締めです。

 

今回は、手持ちの帯締め「三井寺」「五雲」「厳島組」で比較してみたいと思います。

帯締めの歴史

江戸時代末期(文化14年)に亀戸天神の太鼓橋が完成した渡り初め式で、深川芸者衆が太鼓橋に形を似せて結んだのが始まりといわれています。

他にも、当時人気だった歌舞伎役者が、衣裳の着崩れを防止する為に帯の上に締めた紐が、帯締めのルーツだという説もあるそうです。

それまでの帯結びは、引き抜きの結び方で、たれの部分がぶらぶらと揺れ固定されていませんでした。

当初は、布を筒状に縫い中に綿を入れた「丸くげ」でしたが、明治時代に廃刀令が出されると、それまで刀の下緒に使われていた組紐が、帯締めに使用されるようになりました。

昭和になってからは「組紐」が主流になっています。

着物に合った帯締め選び 有職組紐「道明」

道明の帯締め「厳島組」「五雲」「三井寺」を結んで並べて比較した写真 

上「厳島組」中「五雲」下「三井寺」

厳島組

白、黒、赤、金糸のインパクトのある厳島組です。(名が記載されていませんでした。)

「美しいキモノ」でコーディネートされているのを見て、あまりのインパクトにひと目ぼれして購入した帯締めです。見た目のおしゃれ感に引き付けられました。

黒系の袷のおきものが結構あるので、地味にならないようにコーディネート出来るかなと思いました。

 

3本の中では一番太さがありますが、一番薄く自立しないタイプです。

薄手なので夏用の帯締めとして使うことが多いです。

夏のおきものでは清涼感を装いたいですが、それだけでは何か物足りない時があります。

そんな時に少し紅の効いた「厳島組」の帯締めは、程よいアクセントになります。

 

こちらは、表裏同じ色目になります。

笹波組「五雲」

笹波組は無地の物から多色使いのカラフルな物、金糸使いも様々なものがありそれぞれに名も異なっているようです。

 

手持ちの「五雲」は藍色や葡萄色(えびいろ)の暈しの色目に、金糸が極細く入っている帯締めになります。

全体的に淡い色目の暈しで、とても上品な雰囲気だと思います。

 

金糸が使われていますが極細くさりげないので、訪問着以外にも紬にも大丈夫だそうです。

(ギリギリ大丈夫と教えていただきました。)

光沢のある無地紬や絵羽紬に合いそうですね。

 

こちらも、表裏同じ色目になっています。

鎌倉組「三井寺」

メインになる3色が印象的で、結び目の脇に出る色がポイントになる帯締めです。

手持ちの「三井寺」は、青色、錆朱、山吹色がメインの3色で、藤色が加わった組み合わせになっています。

ポイントとなる結び目の脇には、青色と錆朱が並びます。

地の色があるので、青色、錆朱ともにはっきりと浮き出てそれぞれがバランスよく華やかです。結構インパクトがある帯締めです。

青色、錆朱はどちらも華やかなので、お着物や帯にあわせて、左右入れ替えてもよさそうです。表裏は同じ色目になっています。

 

「三井寺」は上品な存在感があるので訪問着にも使用できますが、金糸が使われていないことと、細め(5分弱)なので、紬などのおしゃれ着にも似合うと思います。

 

実際に「三井寺」を使ってみた感想ですが、軽めの訪問着までは使えるかな?という感じがしました。

光沢系の紬や絵羽紬などに合わせたら素敵ですね!

 

「三井寺」を使ったコーディネートはこちらをご覧ください1

桜のコーディネート・ジュサブローの桜の訪問着&絞り柿渋染桜の洒落袋帯&池田重子コレクションの紋紗の長羽織

厳島組「名は?」「五雲」「三井寺」の比較

道明の帯締め「厳島組「五雲」「三井寺」の幅の比較写真

サイズ

幅は順に・・・厳島組5.6分>「五雲」4.9分>「三井寺」4.6分

厚み・・・厳島組<「五雲」<「三井寺」

手触り

3つの中では一番厚みのある「三井寺」がしっかりとしていますが、全体的にしっとりとした手触りです。

一般的な高麗組のようながっしりとした触りここちではなく、優しい触りここちです。

締め心地

緩むことなくしっかりと締まりますが、厳島組と「五雲」は薄手なので結ぶときに強く結びすぎると、結び目がつぶれがちです。

特に厳島組は薄手で幅があるので、結び目がつぶれないように綺麗に結びたいです。

滑らない素材の夏の帯に活用しています。

 

三井寺は、3本の中では1番厚みがあります。

結び目が他の2本のようにつぶれることはありませんが、帯締めの端を挿し込んで収める部分が緩みがちです。

折り目を正すように、折るようして挿し込んだ方が良さそうです。

道明の帯締め、「厳島組」「五雲」の保管方法

終わりに

帯締めの房を綺麗に保つために、コードをまとめておくためのネジネジしたプラスチックを使っています。

細いサイズと太いサイズがあります。

太いサイズを通常の帯締めに使い、細いサイズを3分紐に、適当な長さに切って使っています。100均で購入できます。

 

厳島組は薄すぎてつぶれてしまうので、結んで房を綺麗に保持しています。

 

小さな面積ですが、画竜点睛、コーディネートの要になる帯締めです。

無地系のあっさりとしたおきものが多いので、小物で雰囲気を変えて、あれこれと考えるのが楽しいです。

小物はいくつも揃えたくなりますが、素敵なものほど高級品なので、満足のいくお気に入り1本を揃えていけたらと思っています。

今、気になるのは「亀甲組」の多色暈しの帯締めです❤

 

いろいろな種類があるので、見ているだけでも楽しめます。

有職組紐「道明」

 

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