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織物の種類 夏着物の産地の特徴や歴史 証紙の見分け方 洗濯お手入れ方法について

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夏の着物の素材には、様々な種類の生地が使われています。

大まかには6月と9月の単衣の季節には、紗紬や経絽、シボのある織物などの透け感の少なめな素材を、7月8月の盛夏の季節には、絽や紗、麻などの透け感のある生地の着物を着ると考えます。

最近では、質が良くお洒落なポリエステルの着物や帯もあるので、夏着物を気軽に楽しむことができます。

現在は温暖化や着物への敷居を低くする働きから、フォーマルの場以外では、夏着物の着用時期の柔軟性が広がる傾向にあり、着物のルールが緩やかになっています。

夏の着物や帯の素材の種類は豊富なので、素材の違いによるコーディネートも楽しみの1つです。

産地の特徴や歴史を知ることで、コーディネートの幅が広がります。

芭蕉布とは

芭蕉布のムカデ文様の着物と、煮綛芭蕉布の絣の着物

芭蕉布の産地の歴史

沖縄本島の大宜味村喜如嘉で主に作られている、沖縄の伝統織物の1つです。

戦後、壊滅的な状態であった芭蕉布を平良敏子さんが復興させ、国の重要無形文化財に認定されました。

芭蕉布の特徴

バナナと同じ種類の糸芭蕉の茎の繊維から取り出した糸を使用して作られています。

古代布の1つでもあります。

芭蕉布の着物や帯を作るには、織り上げるまでに膨大な時間がかかります。

  • 糸芭蕉の樹を育てるのに3年かかります。
  • 糸績みに膨大な時間がかかります。

芭蕉布は糸の素材が唯一の素材なので、芭蕉布独特なお手入れ方法があります。

  • 自分でするお手入れ方法・・・芭蕉布の丸洗い
  • プロにお任せのお手入れ方法・・・芭蕉布の取り扱いに詳しいお店や悉皆を利用喜如嘉の芭蕉布協同組合に直接連絡をとってみることも出来るようです。

喜如嘉の芭蕉布協同組合に直接連絡をとってみることも出来るようです。

芭蕉布のお手入れ方法や、外出先での応急処置にお役立てください。

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宮古上布とは

宮古上布の着尺・七宝柄の絣

宮古上布の産地の歴史

沖縄の宮古島で織られている沖縄の麻織物です。

越後上布、能登上布と並び贅沢な麻の逸品です。

宮古島は「上布の島」といわれるほど、島全域で織物がされていますが、平良市がその中心になっています。

国の重要無形文化財や伝統的工芸品に指定されています。

宮古上布の特徴

国の重要無形文化財に指定の宮古上布

  • すべて苧麻を手紡ぎした糸を使用する。
  • 「手結」または「手括り」による絣糸を用いる。
  • 純正植物染による染色。
  • 手織りである。
  • 仕上げ加工は木槌による手打ちを行い、使用する糊は天然の道具を用いて調整する。

繊細な地風に蝋引きしたような光沢や精緻な絣柄などが特徴で、「蝉の羽」に例えられるほど薄いですが、耐久性に優れています。

宮古上布には重要無形文化財を含め4種類の宮古上布があり、証紙によって見分け方があります。

上布や麻の着物は自分でするお手入れすることもできます。

4種類の証紙の違いを知り、目利きに役立てましょう。

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越後上布とは

重要無形文化財指定の越後上布・経絣の多色縞

越後上布の産地の歴史

越後上布は新潟県南魚沼市で織られている平織の麻織物です。

宮古上布、能登上布と並び贅沢な麻の逸品です。

国の重要無形文化財に指定されています。

越後上布の特徴

国の重要無形文化財の越後上布

  • 糸の原料は苧麻を使用する。
  • 手績み糸を使用する。
  • 絣糸は手括りによる。
  • 地機で織る。
  • 白地の物は雪晒しを行う。

越後上布には重要無形文化財を含め3種類の越後上布があります。

上布や麻の着物は自分でするお手入れすることもできます。

3種類の証紙の違いを知り、目利きに役立てましょう。

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能登上布とは

能登上布の産地の歴史

石川県の中能登町を中心にあられている平織の麻織物です。

現在は、山崎麻織物工房でのみ生産されています。

昭和35年に県の無形文化財に指定されています。

能登上布の特徴

糸はかつては苧麻や大麻などの手績みの糸が使われていましたが、現在は主にラミー糸が使われています。

  • ラミー糸を使っている。
  • 絣技法・・・「櫛押し捺染」「板締め」

現在は山崎工房の1件でのみ織られている貴重な麻織物です。

貴重な能登上布をフェアーや催事などでお得に購入する方法があります。

お得な値段での能登上布購入にお役立てください。

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小千谷縮とは

重要無形文化財指定の小千谷縮の証紙

小千谷縮の産地の歴史

越後の国、現在の新潟県では、昔から越後麻布という上質な麻布が織られていました。

この越後麻布を改良して作られたものが、小千谷縮(おぢやちぢみ)です。

江戸時代の中期に、播州明石の浪人である堀次郎将俊(通称明石次郎)が小千谷に移り住み、白い越後麻布を縮ませることに成功したのが始まりとされています。

1955年に重要無形文化財に指定、1975年に経済産業省指定伝統的工芸品に指定、2009年にユネスコ無形文化遺産に指定されました。

小地谷縮の特徴

小千谷縮の特徴的な手法、技法のとして、「湯もみ」や「雪晒し」があげられます。

現在は、材料や制作過程によって3つの種類に分けられます。

  • 重要無形文化財指定
  • 経済産業省指定伝統的工芸品
  • 機械織りの普及品

天然素材の使用や独特なシボにより清涼感があり、とても着心地が良いです。

自分で洗濯が簡単に出来る小千谷縮は、夏着物として人気はあり、手頃な価格ということからも、様々なタイプを楽しみことができます。

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セオアルファ セオαとは

撫松庵の蒲穂に兎文様の絵羽浴衣

セオアルファ セオαとは

東レが開発したセオαの生地は、着物好きな方には、洗える浴衣や着物に使われていることで知られています。

浴衣や着物以外では夏物の洋服や肌着、スポーツ用品のインナーなどの分野で高い評価を得ています。

夏着物は汗のお手入が気になりますが、いつでもどこでも気軽に着たいときに着ることができる実用性の高いおすすめの合成繊維です。

セオアルファ セオαの特徴

【セオアルファの生地の特徴】

  • 優れた吸水性、速乾性
  • 爽やかな清涼感のある着心地
  • 自宅で自分で洗えて、アイロン掛けも不要

【セオアルファの繊維の作り方】

合成繊維のセオアルファですが、糸の構成は天然素材の絹の構造に似ています。

  • 異形断面と丸断面の単繊維を数本ずつランダムに配列して束にしている。
  • 束ねた繊維を撚ることでできる極細の隙間により毛細管構造を作っている。

【セオアルファの着心地】

  • 軽くて涼しい
  • 肌への張り付きが少ない
  • 汗をかいても、べとつき感が少ない
  • 静電気が気にならない
  • 足さばきが良い

洗える素材の浴衣や夏着物が1枚あると本当に便利です。

撫松庵の浴衣には、絵羽浴衣もあるので着物として着ることができます。

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夏着物の洗濯 お手入れ方法

夏着物の麻やセオアルファの素材は、自分で比較的簡単に洗濯機などでお手入することができます。

洗える着物の場合は、基本的には同じ方法でお手入することができます。

アイロン掛けもしない方が良い素材があるので、生地の特性に合わせて行うことをおすすめします。

麻素材の洗濯お手入

麻素材は自分で洗濯ができて乾きが早く、アイロンもいらないので手入れがとても簡単です。

袖たたみなどで畳んでから洗濯ネットに入れ、そのまま洗濯機で洗うことができます。

手洗いの上質コースに設定すれば、より安心です。

洗濯後は風通しの良い場所で陰干しで乾かします。

しわが気になる場合もアイロン掛けはせずに、湿らせて手のしで皺を伸ばすことをおすすめします。

セオアルファ セオαの洗濯お手入

洗濯機で洗うことができます。

袖だたみのように簡単にたたんで洗濯ネットに入れて、上質コースを選んで洗えば終了です。

上質コースは、洗い、すすぎ、脱水の工程時間が短く設定されているので生地に負担が少なく優しい洗い方ができます。

夏着物の種類のまとめ

夏の着物は着物や帯の生地の種類が豊富なで、素材の違いによる着用時期に迷う場合があります。

基本的な知識があれば自由に対応でき、楽しみの幅が広がります。

着物の産地の歴史や特徴を知ることで新たな発見があり、どんどん愛着がわいてきます。

着物の奥深さを感じることができる学びは、着物の楽しみを倍増させてくれます。

 

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着物や帯には、大きく分けて染めと織りがあります。現在も、日本全国で産地の特徴を活かした、沢山の種類の織りの着物や帯が作られています。日本の重要無形文化財、ユネスコの無形文化遺産、伝統的工芸品の織物を中心に、産地や作家物の着物や帯の歴史や特徴をご紹介します。

日本の織物の産地や作家の歴史や特徴を勉強することで、着物への関心、愛着がますますわいてきます。

結城紬、大島紬、黄八丈、牛首紬、白山紬、築城則子の小倉織、小倉縞など、産地の織物の特徴の違いは、とても興味深いです。

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