有松絞り・有松鳴海絞りの木綿浴衣を単衣の着物風に着てみました。
梅雨の季節はお天気が不安定ですが、木綿素材の有松絞り・有松鳴海絞りの浴衣を着物風に活用すれば、雨の日でも着物を楽しむことが出来ます。
私の場合、 夏単衣の頃から着物熱が高まってくるので、 有松絞り・有松鳴海絞り の浴衣を着物風に着ることが多いです。
雨以外にも汗の心配もいらないので、毎年活用しています。
最近のお気に入りの藍と茶の定番の組み合わせです。
有松絞り・有松鳴海絞りの菊青海波文様・ぼかし染めの浴衣
「菊青海波」文様の絞りです。
菊青海波文様
「青海波」は「せいかいは・せいがいは」といいます。
波紋の一種で、同心円を互い違いに重ね同心円の一部が扇形状に重なり合った文様です。
永遠の平安の意味を持つ 縁起のよい文様です。
起源は古く埴輪の衣に見られ、陶器や蒔絵、舞楽装束や能装束、小袖などに用いられてきました。
菊青海波は青海波の同心円が重なった部分が、菊の形にアレンジされた文様をいいます。
菊青海波の他にも「松青海波」などがあります。
暈し染・ぼかし染
ぼかし染とは染色法のひとつで、色を暈して染めることをいいます。
濃い部分から次第に淡く、またその反対に淡い部分から濃く染めることをいいます。
下の部分を濃く、上の部分を薄く染めることを「裾濃(すそご)」といい、その反対の上の部分を濃く、下の部分を薄く染めることを「曙染(あけぼのそめ)」「朧(おぼろ)」といいます。
このような風流な呼び名は覚えておくと素敵ですね。
有松絞り・有松鳴海絞りの浴衣を単衣の着物風に着る
有松絞り・有松鳴海絞りの藍染めの浴衣に芭蕉布の生成り無地の9寸名古屋帯を合わせてみました。
藍染めの木綿の浴衣ですが、長襦袢を着用して単衣に着物と同じように着ています。
購入先の井桁屋さんにも「広衿仕立にしておけば、単衣のお着物としてお召しになれます」と教えていただいたので、梅雨の季節の雨、汗の心配に対応して結構活用しています。
芭蕉布の生成り無地9寸名古屋帯の組み合わせ、コーディネート
帯
芭蕉布の生成りの無地は、すっきりと涼しげな装いに大活躍しています。
着物が総柄なので無地の帯を組み合わせて、見た目にもすっきりとした組み合わせ、コーディネートを心掛けました。
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帯締め
4色使いの帯締めは、袷の着物にもどの組み合わせにもしっくりとこなくて一度も使っていませんでしたが、芭蕉布の生成り色と帯締めの薄茶赤みの茶色に馴染んだ組み合わせになったと思います。
若緑のような色も涼しさを感じられて、夏の装いに活用できることを発見しました。
帯揚げ
絽縮緬の生成りの帯揚げを合わせました。
「帯と帯揚げの色は揃えない」と教えていただいたことがあるのですが、私は帯と帯揚げを近い色目で合わせることが多いかもしれません。
全く同じ色ということは、ないと思うので細かいことは気にしていません。
蜻蛉文様の紗の白地銀通し9寸名古屋帯の組み合わせ、コーディネート
帯
白地に紺の蜻蛉の紗の織り名古屋帯です。
蜻蛉は古くは「あきづ」と呼ばれ、日本の古名になったように古くから身近な昆虫でした。
武士の間では、「勝虫」「勝軍虫」ともいい武具の文様として用いられています。
全体的に白紺の色使いであっさりとした組み合わせ、コーディネートになりました。
色目、素材ともに芭蕉布の帯との組み合わせよりもフォーマル感が高い装いです。
帯締め
道明の笹波組を合わせました。
因みに笹波組は厚みが薄いので、結ぶときに注意が必要です。
帯揚げ
黄緑系の色目の帯締めを合わせました。
帯締め帯揚げで少し色を挿す組み合わせです。
終りに
有松絞り・有松鳴海絞りの浴衣を着物風に着た2パターンをご紹介しました。
いろいろな組み合わせ、コーディネートを考えることも、着物の楽しみだと感じています。
お気に入りのゆかたや着物を活用して、着物を楽しみましょう!
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