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透ける夏の着物 衣紋抜き「付ける」「付けない」どっち?

透ける夏の着物 衣紋抜き「付ける」「付けない」どっち?

透ける夏の着物を着る際、長襦袢の衣紋抜きを付けるか付けないかは悩ましい点です。

涼しさや見た目の美しさ、そして着崩れの防止という観点から、いくつかの選択肢と注意点があります。

どの方法が合うか、是非一度お試しください。

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衣紋抜きとは

衣紋抜きは、長襦袢の背中心に縫い付けて使用する紐や布のことです。これがあることで、長襦袢が着崩れにくくなり、襟元、特に衣紋(うなじの部分)をきれいに抜くことができます。

基本的には、衣紋抜きはあった方が着崩れを防ぎ、美しい衣紋をキープしやすいです。しかし、夏の透ける着物の場合は、その衣紋抜きが透けて見えてしまうという問題が生じることがあります。

透ける素材の夏着物と衣紋抜き

透ける素材の夏着物として代表的なのは、絽(ろ)や紗(しゃ)などが挙げられます。特に紗や麻、薄い色目の着物は透け感が強いです。

透ける素材の着物に衣紋抜き(えもんぬき)を付けるかどうかは、着物の種類と、どのような着こなしをしたいかによって判断が分かれます

これらの着物には、以下のように考えることができます。

着用する場面での選択

  • 衣紋抜きを付けるべきと考える場合 衣紋をきれいに抜くことで、首元がすっきりと見え、涼しげな印象を与えることができます。特にフォーマルな場面や、きちんと着こなしたい場合は、衣紋抜きで衣紋の抜き加減を調整し、着崩れを防ぐのがおすすめです。
  • 衣紋抜きは不要と考える場合 カジュアルな着こなしをしたい場合や、リラックスした雰囲気を重視する場合は、必ずしも衣紋抜きは必要ありません。特にざっくりと着たい場合や、もともと衣紋をあまり抜かない着こなしをする場合は、付けないという選択肢もあります。ただし、その場合でも着崩れしないような工夫は必要になります。

まず、ご自身の透ける素材の着物がどのようなシーンで、どのように着たいかを考えると良いでしょう。

  • フォーマルな場やきちんとした着こなしを重視するなら、衣紋抜きは付けと安心できます。
  • カジュアルな場やリラックスした着こなし、あるいは衣紋をあまり抜かない着こなしをするなら、必ずしも必要ではありません。

もし迷われるようでしたら一度衣紋抜きを付けて着用してみて、ご自身にとってどちらが良いか試してみるのも一つの方法です。

衣紋抜きを目立たなくする工夫

基本的には、衣紋抜きはあった方が着崩れを防ぎ、美しい衣紋をキープしやすいです。しかし、夏の透ける着物の場合は、その衣紋抜きが透けて見えてしまうという問題が生じることがあります。

この問題を解決するために、いくつかの方法が考えられます。

衣紋抜きを付けることのメリットは、やはり安定した衣紋の抜き加減を保てることです。特にまだ着物に慣れていない場合は、衣紋抜きがあった方が安心感があります。

衣紋抜きを共布で作る

仮に透けて見えても、衣紋抜きが襦袢と同じ色であれば、比較的目立ちにくいです。定番の白色の麻襦袢に白の衣紋抜きの場合は目立ちにくいですが、色の麻襦袢に白の衣紋抜きは意外と目立ちますので透ける夏着物の下に着用するのは注意が必要です。

衣紋抜きの位置を調整する

着付けた際にお太鼓の中に隠れるような位置に調整できる場合は、それも一つの手です。しかし、直接長襦袢の生地に衣紋抜きを付けることは、生地への負担が大きくなります。

 

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安全ピン3個付きで、半襟の上からも取り付けることが出来ます。もちろん縫い込めばよりしっかりと固定できます。

お裁縫が苦手な方、衣紋抜きを試してみたい方に便利です。

幅広の縫い付け部分でしっかりと衣紋を抜くことが出来ます。

  

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特殊なアイテムの活用

最近では、衣紋が抜けつつも透けにくいように工夫された商品も出ています。「たかはしきもの工房」の「技ありえもん抜き」などがその一例です。こういった専用のアイテムを利用するのも良い解決策になるでしょう。

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 衣紋抜きを付けない選択

メリットとデメリット

衣紋抜きを付けない選択肢もあります。

  • メリット
    • 衣紋抜きが透けて見える心配が全くありません。
  • デメリット:
    • 衣紋が安定しにくく、着崩れしやすい可能性があります。特に動き回る場合や着付けに慣れていない場合は、衣紋が詰まったり抜きすぎたりする可能性があります。
    • 自分で衣紋をキープする技術が必要になります。

着付けのポイント

夏の長襦袢の中でも麻素材の長襦袢は一度着付けしてしまうと着崩れしにくいと感じています。「襦袢の肩山をご自身の肩上よりも後身頃にしっかりとずらす」ことを意識して着付けすれば、衿が詰まってくることが少ないです。

また、着付け時の姿勢や着用中の姿勢に気を付けることでも、衣紋の詰まりを防ぐことが出来ます。着付けの最中は下を見ないように、正面の鏡を見て胸を張り、姿勢を正しながら着付けすることをお試しください。着用中も胸を張ることを意識して、肩を丸めないようにすることをお試しください。

姿勢が整えば着崩れの防止にもなり、素敵な着物の装いができるので是非お試しください。

麻の長襦袢などの滑りにくい素材の長襦袢では、衣紋抜きを使わない着付けになれるのも良い機会かもしれません。これを機に衣紋抜きを使わないことにチャレンジしてみるのも選択肢の1つです。

衣紋抜きでの暑さ涼しさの関係

適切に使うことで涼しさにつながる効果

衣紋抜きが1枚あることだけで、背中の暑さが大幅に増すということは少ないです。むしろ、適切に使うことで涼しさにつながる効果の方が大きいかもしれません。

その理由は以下の通りです。

  1. 薄い布一枚であること: 衣紋抜きは、通常、長襦袢の背中心に縫い付けられる、比較的薄手の布で作られています。この薄い布一枚が背中に追加されたからといって、体感温度が著しく上がることは考えにくいです。
  2. 目的は「空間の確保」: 衣紋抜きの最大の目的は、衣紋をきれいに抜いて、首と着物の間に適切な空間を確保することです。この空間があることで、風通しが良くなり熱がこもりにくくなります。
  3. 着崩れ防止による快適さの維持: 衣紋抜きがあることで、衣紋がしっかりと抜けた状態を保ちやすくなり、着崩れを防ぎます。着崩れて衣紋が詰まったり、背中に生地がよれたりすると、通気性が悪くなり不快感や暑さにつながることがあります。衣紋抜きは、このような着崩れによる不快な暑さを防ぐ役割も果たします。

衣紋抜きで暑く感じることも

以下のような要因で背中の暑さを感じることがあります。

  • 素材の選択: 長襦袢本体の素材が、麻や綿などの通気性の良いものでなく、吸湿性が低い化学繊維などで作られている場合、全体的に暑く感じることがあります。このような場合は少しの変化(衣紋抜き1枚)でも暑さが増すと感じるかもしれません。
  • 個人の体感の違い:衣紋抜き1枚でも体感によっては熱く感じる場合があります。近年の猛暑では少しでも涼しく暑さを感じないように着物を楽しみたいという方が多いと思います。背中には大きな筋肉があるため熱が感じやすい部分でもあります。

衣紋抜きは、涼しさを保つための着付けの工夫の一部と考えることが出来ます。衣紋をきれいに抜くことで、夏の着物をより快適に着こなすためのアイテムと言えるでしょう。

しかし一方で暑さが増して感じる場合もあります。

長襦袢の素材が正絹、麻、綿、ポリエステルなど、どのような素材化によっても異なります。

体感や身体の使い方によっても個人差が出てきますので、衣紋抜きを付ける付けないを実際に試してみることをお試しください。

透ける夏着物の衣紋抜きのまとめ

衣紋抜きを付ける場合、透ける夏の着物の長襦袢には「共布や同色の衣紋抜きを使用する」のが最も安心できる方法です。

これにより、衣紋の安定と美しい後ろ姿を両立させることができます。また衣紋が抜けていれば風の通りも感じられ涼しさに繋がります。

また、透ける素材の着物をきっかけに、衣紋抜きを使用しない着付けを習得するのも一つの方法です。

ご自身の着付けの習熟度や、着物の透け具合、着姿の好みによって最適な方法を選んでみてください。

 

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