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浴衣と着物の違い9つ 見た目 着付け 仕立て 生地 着用時期やシーンの違い

浴衣には着ることに難しいルールがなく、誰でも気軽に楽しめることが魅力の1つです。
現代ではフアッションとして人気の高い浴衣ですが、浴衣と着物の違いが何なのか気になるところです。
浴衣と着物の見た目や着付け、仕立て、生地、着用時期やシーンの違いを知ることで、フォーマルな場とカジュアルな場のそれぞれにふさわしい装いを使い分けることができます。

浴衣とは?浴衣の特徴、歴史

浴衣は、かつて入浴時に着た麻素材の「湯帷子(ゆかたびら)」が、江戸時代になると木綿素材の物が入浴後に着られるようになり、「浴衣(ゆかた)」と呼ばれるようになりました。
その後、木綿の浴衣が着物として流行し、夏のくつろぎ着となり現在に至ります。
基本的には、花火大会や夏祭り、家庭でのくつろぎ着とされている浴衣ですが、最近では軽い街着として着られるおしゃれな浴衣もあります。
元来の浴衣は、紺と白の夏らしい古典文様を染めたもので、すっきりと涼しげな風情が漂う昔ながらの浴衣は飽きのこない魅力があります。
カラフルな浴衣の人気とともに、今も通好みな根強い人気があります。

浴衣の種類 浴衣の活用方法4パターン

現代において浴衣には主に、寝巻きや夕涼みとしての浴衣と花火大会や夏祭りで着られる浴衣2パターンの用途があります。

それ以外にも最近では、手軽な街着としてのお洒落着として、浴衣を着物風に活用する場合や国際交流の場での活用もあります。

寝巻きや夕涼みとしての浴衣

浴衣は、かつて入浴時に着た「湯帷子(ゆかたびら)」が、入浴後に着られるようになり「浴衣(ゆかた)」と呼ばれるようになりましたが、本来の浴衣の用途としてがこちらになります。

花火大会や夏祭りで着られる浴衣

歴史的にみると、本来は日常着の着物とは区別をして入浴後やくつろぎ着として着用されていましたが、最近では夏祭り以外の場面にも、軽い街着としてファッションとしての浴衣の用いられ方も広まっています。

浴衣を着物風に着る

浴衣と着物の形は基本的に同じなので、長襦袢を下に着て浴衣を着物風に着ることもできます。

浴衣の中でも紅梅や縮などの変わり織りの生地や麻と綿の混合の生地の浴衣は、色柄によっては街着として着物風に装うことが出来る場合があります。

着物に見られるような色使いや模様や上質な素材の浴衣の場合は、見た目での違和感を感じることなく夏着物として気軽に着用することができ、浴衣の楽しみ方の幅が広がります。

浴衣の国際交流への活用

国際交流、異文化交流では、日本の文化の魅力を伝えるために浴衣が使われます。

着物ではなく浴衣が使われる理由には以下のものがあります。

  • 着付けにかかる時間が短い
  • 着付けに必要なものが少ない
  • 低価格で購入しやすい
  • 着用後のお手入れがしやすい

海外の方にも、浴衣をきっかけとして着物の魅力を伝えることができます。

現代の浴衣

伝統的には紺と白の2色使いであった浴衣ですが、現在では様々な色や文様の浴衣があります。
ワンピース用の生地にもありそうなパステルカラーやプリント柄の浴衣、草花などの古典文様を現在の感覚でアレンジした優しい雰囲気の浴衣、古典文様をカラフルな色合いで表した浴衣、アンティークのレトロな着物を思わせるような浴衣など、選択肢の幅が広くなっています。
また、帯の種類も増え、簡単に結べる兵児帯や自由な帯結び、小物使いで変化を付けるなど、着こなしの楽しさは無限大です。
現代の浴衣には、着物への関心興味の第一歩を踏み出すきっかけとなる魅力があります。

着物とは?着物の特徴、歴史

弥生時代には、男性は1枚の布を体に巻き付けた「巻布衣(かんぷい)」を着用し、女性は袖なしの衣である「貫頭衣(かんとうい)」を着ていました。

着物の原形となった「小袖」は、小さな袖口の衣服のことをいい「貫頭衣(かんとうい)」から変化したもので、身頃に襟と衽、袖を付けたものになります。

平安時代に庶民の衣服から始まった小袖は、支配階級にも広まり多彩なファッションを生み出し現在に至ります。

着物の種類

留袖(黒留袖・色留袖)、訪問着、振袖、色無地、付け下げ、小紋があります。

それぞれに季節、着用時期による違いの、袷、単衣、薄物の着物があります。

浴衣は夏着物とは別物ではありますが、仕立て方や形状がほぼ同じであることから、浴衣も着物の一種ととらえられています。

浴衣と着物の違い

浴衣は着物の一種とされていますが、着物との違いがいくつかあります。

一番わかりやすい違いは生地の違いで、生地の質の違いは見た目にもわかりやすいです。

上質な素材の浴衣は、あまり違和感を感じずに着物として着用することができるので、1枚の浴衣で浴衣と着物との装いを楽しむことができます。

【浴衣と着物の違いのポイント9つ】

 浴衣着物
着用時期6月~9月1年を通して(10月~4月は袷、6月~9月は単衣)
着用シーンカジュアルな場カジュアル~フォーマルな場
生地綿、綿麻、麻、ポリエステル絹、綿、麻、ウール、ポリエステル
仕立て単衣仕立て袷仕立て(10月~4月)、単衣仕立て(6月~9月)
着付け長襦袢がいらない長襦袢を着用する。浴衣に比べ工程が多い。
反幅帯、兵児帯、袋名古屋帯(八寸帯)丸帯、袋帯、名古屋帯(九寸帯)、袋名古屋帯(八寸帯)、京袋帯、反幅帯
足袋基本的には履かない必ず履く
履物下駄草履、雪駄、下駄
バッグカジュアルなバッグ利休バッグなど

着用時期の違い

【浴衣の着用時期】
浴衣は入浴時に「湯帷子(ゆかたびら)」として着用されていたものが、入浴後に着られるようになり「浴衣(ゆかた)」と呼ばれるようになりました。
現代においては、温泉旅館などで就寝時に着用する浴衣が身近な存在になっており、この場合は季節を問わずに着用しています。
外出時に着用する場合は、一般的には6月~9月に着用し、単衣や薄物の着物を着る時期に浴衣を着るということになります。
着物の着用時期
着物には袷の着物、単衣の着物、薄物の着物があります。
一般的に袷の着物は10月~5月、単衣の着物は6・9月、薄物の着物は7・8月に着用します。
また、6月に着用する単衣は春単衣といい夏に向けての清涼感ある装いを、9月に着用する単衣は秋単衣といい秋の装いを先取りして着こなしのお洒落を楽しみます。
近年の傾向として、温暖化による影響から着用時期も体感温度を優先するようになってきています。
7・8月の薄物の夏着物では、夏ならではの着物の素材の着こなしを楽しみます。
夏の太陽の日差しの中では着物を着ることに躊躇いがちですが、夕涼みの中では思った以上に涼しさを感じることができます。

着用シーンの違い

浴衣の着用シーン

入浴時や入浴後など日常の生活の中から生まれた浴衣は、着物のように正式な場に着ることはできません。

夏祭りや盆踊り、花火大会、カジュアルな食事会など、夏のイベントに着ることができます。

浴衣を着て良いシーン

  • カジュアルな私服で行ける場所
  • 夏祭りや花火大会
  • 友達や恋人とのデート
  • カジュアルな食事

浴衣が適さないシーン

  • 洋装でジャケット着用やドレスが求められる場所
  • 結婚式や祝賀会などのパーティ
  • 目上の人や親族との挨拶の場
  • 高級レストランでの食事
  • お茶会

気の張らない気軽なお茶会であっても、浴衣での参加は避けたほうがよいでしょう。

着物の着用シーン

着物は、結婚式や祝賀会、お宮参り、入学式、卒業式などのフォーマルな場や、和のお稽古時や日常のお出かけなど様々な場で着ることができます。

着物の中でも留袖(黒留袖・色留袖)、訪問着、振袖などは、フォーマルな場にふさわしく、小紋や紬などのお洒落着の着物はお稽古時やカジュアルなお出かけなど普段着の着物として着用されます。

生地、素材の違い

【浴衣の素材】

綿

綿は発色が良くて通気性や保温性の高い素材です。

発色が良い綿ですが、植物染料が非常に染まりにくいという特性があります。

江戸時代からの伝統を受け継ぐ浴衣の素材は、綿コーマ、綿紅梅、綿絽などが主流です。

最も一般的な綿コーマは、意外と生地に厚みが感じられ、綿の持つ保温性が高い特性からも、涼しさを求めるための素材にはそれほど適していないと感じます。

綿素材でより涼しさを求められる場合は、綿紅梅や綿絽の浴衣をお勧めします。

その他にも、浴衣ブームに伴って登場した奥州木綿があります。

  • 綿コーマ・・・丈夫な綿のコーマ糸で織った平織りの素材をいい、浴衣の生地としては最も一般的な素材になります。(コーマ糸とは、コーマという機会を通して紡績した綿の細番手の最高級の糸のことを言います。)
  • 綿紅梅・・・薄手の地に太めの糸を織り込んで表面に凹凸を出し、縞や格子を織りで表現した木綿織物です。
  • 綿絽・・・記事に隙間を作りながら織っていく夏の織物である絽織りを木綿の糸で表現した、透け感が爽やかな印象を与える織物です。
  • 奥州木綿・・・やや茶色がかった地色が特徴的で、綿素材ですが紬のようなざっくりとした素材感から奥州紬とも呼ばれています。

綿と麻の混合素材

綿麻素材は、綿100%の素材よりも通気性や肌触りが良く軽いことからも、より涼しさを感じる素材になります。

また、麻100%の場合は皺になりやすいことが気になりますが、綿と麻を混ぜることで皺を抑える効果があります。

綿素材と同様に綿麻素材の生地は自宅で手洗いすることができるので、クリーニングに出さずに手軽にお手入れをすることができます。

  • 綿麻混合生地・・・綿と麻の混じった繊維素材をいいます。

麻は苧麻やラミー糸を原料にした涼やかな布です。

通気性、吸湿性、速乾性に優れており独特な張りがあり、さらりとした肌触りが特徴になります。

他の素材と比較しても清涼感が優れていることから、夏の着物の素材としてお勧めの素材です。

苧麻を原料とした布は上布といい、天然素材の中でも強く絹のような光沢をもっています。

また、水に強く自宅で洗濯することができる点も、夏の着物に適しています。

麻の着物は皺が付きやすいことから懸念される場合もありますが、麻ならではの皺も愛おしいもので、麻の清涼感とともに麻の皺を楽しむことも夏の着物の楽しみの1つに感じています。

皺が付きやすい麻素材ですが、水スプレーをしておくことで簡単に綺麗に元通りに整えることができます。

ポリエステル、東レ「セオα」

最近では、ポリエステル素材の浴衣も多く販売されています。

ポリエステル素材は耐久性が高く、速乾性があり、耐候性に優れています。

また、軽くて皺になりにくく扱いやすさが特徴の生地です。

発色が良いことから、色とりどりのバリエーション豊富なデザイン性の高いおしゃれな浴衣が見られます。

安価なポリエステルの場合は、いかにもポリエステルだと分かる見た目や静電気などが気になります。

撫松庵の浴衣に使われている東レの「セオα」というポリエステルの中でもかなり優れた素材で、私も毎年必ず着用している素材です。

東レ「セオα」

  • 優れた吸水性、速乾性で、汗をさっと吸い取り素早く発散させ、洗濯後も早くかわきます。
  • 軽くてさわやかな着心地が特徴で、さらさらとしたドライ感と清涼感が暑い夏にお勧めです。
  • 洗濯ネットに畳んだ着物を入れて、手洗いコースで洗濯機であらえます。軽めに脱水をかけ風通しの良い場所で陰干しするだけで、シルエットを美しく保つことができます。
  • 一見してポリエステルとは分からないセオαの生地は優れものです。

【着物の素材】

着物の素材の代表といえば絹ですが、それ以外にも木綿、麻、ウール、ポリエステルなどがあります。

木綿、麻、ポリエステルは浴衣の生地と共通の素材ですが、着物に使われている生地と浴衣に使われる生地とでは趣が異なります。

  • 光沢・・・絹の光沢は、蚕が作り出す蛋白質からできた繊維の構造にあります。フィブロイン蛋白の不均一な3角形の断面により、光が当たった時の反射角殿違いによって、絹の輝きが生まれます。
  • 伸展性・・・絹糸は細い糸が束になり1本の糸になっています。細くて繊細な糸から織られた絹素材の生地は一見弱そうに思われがちですが、伸展性が高いことから綿やウールに比べても繊維の中では強靭な種類になります。
  • 吸湿性、通気性、保温性・・・天然素材の中でも絹は吸湿性に優れていて、綿と比較すると1.3~1.5倍の吸湿性があるといわれています。多孔構造である絹は繊維の間に沢山の空気を含むことができるので、熱伝導率が低いことからも寒さに影響されにくい素材です。
  • 静電気・・・吸湿性に優れた絹は合成繊維に比べ静電気がおきにくい素材です。
  • 紫外線カット、UVカット・・・繭の中の蚕が紫外線を浴びないように、蚕を守る機能があり、紫外線の約90%をカットします。
  • 染色・・・絹は草木や化学染料のどちらにも染まりやすく、きれいな発色の仕上がりになります。

ウール

羊毛、または羊毛を原料とした動物繊維で織りあげた織物をいいます。

厚手で皺になりやすいことから、普段着の着物の素材として使われています。

ウールの着物を汚れがついた状態で箪笥に収納してしまうと、虫食いの原因になってしまいます。

ウールは虫がつきやすい素材なので、ほかの素材と区別して保管しておくことをお勧めします。

自宅でのお手入れは、固くなることがあるため、ドライクリーニングがお勧めです。

浴衣と着物の見た目の違い

浴衣と着物の見た目を比較したとき、2つはほぼ同じ形同じ構造で明らかな違いはありません。
厳密には一般的な着物と浴衣は、衿の仕立て方に違いがあり形や幅が異なりますが、普段着の着物にも浴衣のような衿の仕立て方をすることがあります。
このように形による明確な見た目の違いがないことから、浴衣が着物の中での分類の1つと考えられます。
着物には、10月~5月に着る袷仕立ての着物と6月~9月に着る単衣仕立ての着物があり、季節の衣替えによって区別しています。
浴衣は夏の着物の1つであるので単衣仕立てのみで、袷の浴衣はありません。
また浴衣と着物には、着付けや装い方、生地の風合いに違いがあります。

仕立ての違い

浴衣と一般的な着物の仕立ては衿の仕立て方が異なりますが、その他は同じサイズで同じように仕立てます。

普段着の着物を浴衣の衿と同じ仕立て方をすることもありますが、一般的な浴衣と着物の衿の仕立て方の違いをご紹介します。

【浴衣の仕立て方】
棒衿
背中心から衿先まで同じ衿幅に仕立てます。
浴衣、子供の着物、男の着物を棒衿仕立てで仕立てます。
ばち衿
衿肩回りから衿先に向かって自然に幅広くなっていくように仕立てられた衿をいいます。
浴衣やウールなどの普段着の着物をばち衿仕立てで仕立てます。
単衣仕立て
裏を全く付けずに表地だけで仕立てる仕立て方をいいます。
下半身の部分の透け感が気になる場合は、居敷当てを付ける場合があります。
浴衣は、単衣仕立てのみで仕立てます。
 
着物の仕立て方
広衿
衿幅が棒衿やばち衿と比べると2倍ほど幅を広く仕立てます。
衿幅を好みの幅にすることができ、衿山がふっくらとすることができます。
袷仕立て
表地に裏地(胴裏と八掛)を付けて仕立てる仕立て方をいいます。
もっとも一般的な着物の仕立て方です。
単衣仕立て
裏を全く付けずに表地だけで仕立てる仕立て方をいいます。
下半身の部分の透け感が気になる場合は、居敷当てを付ける場合があります。
夏着物は単衣仕立てで仕立て、下半身の部分の透け感が気になる場合は、居敷当てを付けて仕立てます。

着付けの違い

浴衣も着物も右前袷にして、同じように衿合わせをします。
 
【浴衣の着付け】
浴衣の着付けは長襦袢の必要がなく、着付けの工程が少ないことから、帯締め帯揚げ帯枕なども必要なく、使用する紐の本数も少なく済みます。
補正も簡単に済ませることができるので、着付けが簡単にできあまり時間がかかりません。
長襦袢の有無
入浴時に着ていたことが始まりの浴衣は、肌に直接着ても良いとされていますが、現代では浴衣の下に着物を着るときの下着である肌襦袢と裾除けを着ることが一般的な着付けになっています。
着物の着付けをの大きな違いは、浴衣の着付けの場合は長襦袢は着用しないことです。
長襦袢を着用しないので半襟が必要なく、浴衣の衿が直接肌に触れることになります。
補正
補正に関しては汗取りを兼ねた補正として、タオルを1枚巻く程度の簡単な補正の着付けをします。
着物の着付け
着物の着付けでは、肌襦袢、裾除け、長襦袢、着物、の順に着付けをします。
浴衣に比べて工程が多く、紐の本数も多く伊達締めも使います。
また、帯を結ぶ際には帯枕、帯締め、帯揚げを使います。
長襦袢の有無
着物の着付けでは、肌襦袢と裾除けの上に半襟のついた長襦袢を重ね、長襦袢の上に着物を着つけていきます。
夏の着物の場合でも、長襦袢は必ず着る必要があります。長襦袢を着ることで、浴衣のように生地が肌に直接触れることがないため、着物の生地の汚れを防いでくれます。
補正
補正に関しても、浴衣に比べるとしっかりと補正する傾向にあります。
またフォーマルな場であるほど、適切な補正をすることで美しい着物の装いに近づくことができます。

帯の違い

浴衣と着物には帯には違いがあります。

女性の帯は、浴衣のほうが素材の種類が豊富で、様々な結び方があることから、装いに遊び心独自の工夫など着る人の個性を表現しやすくなっています。

【浴衣の帯】

浴衣の帯には、反幅帯や小袋帯、兵児帯、袋名古屋帯が使われます。

浴衣の帯結びでは、帯枕や帯締め、帯揚げを使わずに結ぶことができます。

反幅帯、小袋帯

着物の帯の役半分の幅の帯を反幅帯といいます。

兵児帯

浴衣や男性、子供用の帯として兵児帯が使われます。

袋名古屋帯

お太鼓部分が2重にかがった仕立ての名古屋帯です。

浴衣に袋名古屋帯を合わせる場合は、紗献上博多帯を選ぶと上品な浴衣の装いが楽しめます。

【着物の帯】

丸帯、袋帯、名古屋帯(九寸帯)、袋名古屋帯(八寸帯)、京袋帯、反幅帯などがあります。

帯枕、帯締め、帯揚げを使って帯回りの装いや、着物とのコーディネートを楽しむことができます。

男性の帯

男性の場合は浴衣と着物に共通した角帯を使います。

角帯の代表的な結び方として貝ノ口があり、兵児帯を使った装いはよりくつろいだ印象を与えます。

足袋の違い

浴衣の足袋】

浴衣を着る際には、基本的には足袋は履かずに素足に下駄を履きます。

年齢が行くごとに、浴衣に通常の足袋を合わせることで、落ち着いた印象の浴衣の装いになります。

最近では、レースなどのお洒落で涼しげな足袋を合わせる浴衣姿を見かけることがあります。

【着物の足袋】

着物の装いには、足袋は必ず履きます。

着付けをする手順としても、まず足袋を履いてから着物の着付けを始めることが基本になっています。

夏用の麻素材の足袋もありますが、キャラコ素材の足袋は1年を通して履くことができます。

履物の違い

【浴衣の履物】
女性、男性ともに下駄を履きます。
駒下駄、雨下駄、日和下駄、右近下駄など、用途や形によって様々な名称の下駄があります。
着物の履物
女性は草履を、男性は雪駄や下駄を履きます。
女性においては昭和以降では、草履の発展により下駄は普段用や浴衣用など用途が狭められる傾向にありましたが、最近では浴衣以外での着物のお洒落着に似合う下駄も増えてきています。

バッグの違い

【浴衣のバッグ】
浴衣には、カジュアルな雰囲気の袋物などのバッグが似合います。
着物のバッグ
着物の代表的なバッグといえば利休バッグがあります。
和洋共通して使えるバッグもお洒落な装いに似合います。

浴衣と着物の違い まとめ

浴衣と着物の違いを理解し、場にふさわしい装いができるよう使い分けましょう。

 浴衣着物
着用時期6月~9月1年を通して(10月~4月は袷、6月~9月は単衣)
着用シーンカジュアルな場カジュアル~フォーマルな場
生地綿、綿麻、麻、ポリエステル絹、綿、麻、ウール、ポリエステル
仕立て単衣仕立て袷仕立て(10月~4月)、単衣仕立て(6月~9月)
着付け長襦袢がいらない長襦袢を着用する。浴衣に比べ工程が多い。
反幅帯、兵児帯、袋名古屋帯(八寸帯)丸帯、袋帯、名古屋帯(九寸帯)、袋名古屋帯(八寸帯)、京袋帯、反幅帯
足袋基本的には履かない必ず履く
履物下駄草履、雪駄、下駄
バッグカジュアルなバッグ利休バッグなど

 

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