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帯のカビ取りクリーニング 帯のカビが生えやすい部分と原因

袋帯のたたみ方 屏風だたみ

帯のカビに気を付けていますか?

帯のカビの発生は、目には見えない帯芯からカビが発生することが多いので、かなり進行してしまってから気が付く場合があります。

カビを放置しておくとどんどん広がってしまうので、気付いたときに早めのクリーニングが大切です。

帯のカビ発生の原因を知ることで帯のカビを予防し、早期発見、早期クリーニングをしましょう。

 

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着物や帯のカビ取りクリーニング カビの臭い取りや応急処置 原因や予防方法  

帯のカビ取りクリーニング

帯芯の交換

袋帯や名古屋帯のカビ発生の原因として、発生頻度が高いのが帯芯です。

帯の表地や裏地の茶シミやカビの臭いで帯のカビに気が付いた場合は、帯芯のカビの程度も進んでいると考えられます。

帯芯のカビは目に見えないので、帯芯からのカビが帯の表面に移ってからの進行した状態、そして、カビが進行した状態の強いカビ臭さで気が付くことが多いです。

このような状態では、ほとんどの場合帯芯の交換が必要になると考えられます。

帯芯も染み抜きやドライクリーニングができるようですが、せっかくの機会なので新しい帯芯に交換する方が気持ちがいいです。

帯芯の交換は、素材の違いによって価格が異なります。

芯を交換する場合は帯を解く必要があり、帯芯と工賃をあわせると5000円から1万円程度かかります。

帯の状態によっては、洗い張り(水洗い)を行ってから仕立て直します。

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私が以前、袋帯のカビのメンテナンスを依頼した時は、解き洗い(解いて水洗い)+帯芯の交換+仕立てで約3万円ほどかかりました。

裏地のしみ抜きや交換

正絹の帯の見えない部分をベンジンや水などで洗ってみて汚れが落ちない場合は、カビが進んで変色してしまっている状態になります。

カビのしみが少ない場合は染み抜きを行います。

しみの部分が少ない場合は、そのままの状態で染み抜きをすることが出来ますが、シミの部分が多い場合は、帯を解いて染み抜きを行うことになります。

仕立て直しが必要で、帯芯の交換も必要になる場合があります。

シミの範囲が広い場合は、染み抜きを行うよりも新しい裏地に交換した方が費用を低く抑えることが出来ます。

また染め帯などで退色している場合は補色が必要になりますが、裏地は隠れる部分なので必要に応じて行えば十分だと思います。

白いカビの場合は地色の色が抜けていなければ直しやすいので、早期発見、早期メンテナンスが肝心です。

表地のシミ取り

表地の茶シミはやはり気になりますよね。

着物や帯の染み抜きには、専用の特殊溶剤を使いカビやシミを下洗いしてから全体を洗います。

見つけたシミを全て綺麗に出来ればいいのですが、シミの数や範囲が広い場合は費用が掛かりすぎる場合があります。

そのような場合は、腹の部分やお太鼓の部分の目につきやすい部分だけを染み抜きする方法があります。

染め帯の場合は、地色を染め直すこともできますが、地色を染め直しやすい柄付けや染め直しにくい柄付けがあります。

 

以前、頂き物の素敵な金糸使いの織の袋帯のシミを取りたいと悉皆屋に相談したところ、

「金糸の付近の染み抜きは行えないので、全体を染め直すと良いですよ」

とアドバイスされたことがあります。

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「織の袋帯を染め直すのか~」と驚きました。

見積もりは、解き洗い+表地の染め直し+裏地の交換+帯芯の交換+仕立てを行って、10万円でした。

その袋帯は本袋帯だったので、裏地を裁断することへの抵抗や予算やその袋帯に対する思い入れなどを考慮して見送る結果にしました。

本袋帯・・・表地と裏地が一枚の筒状になって織られている袋帯をいいます。

クリーニングやメンテナンスにはそれなりに費用が掛かるので、帯の価値や帯に対する思い入れを考慮して、それに見合った方法を選択することをおすすめします。

依頼された側は、最善の方法を提案してくださるのですが、その最善の方法か今必要なのかを判断するのは大切なことです。

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着物や帯のクリーニングやメンテナンス、仕立て直しなどは、意外と費用が掛かります。

必要なものから必要なことに手を付けないと、無駄使いになってしまい後悔することも・・・。

私は、やけに着物熱が高かった初期の頃に、あれこれ手を付けて無駄使いしまった経験があるので気を付けてくださいね。

自分で帯のカビ取りを行った場合に起こる失敗例

洋服と同じ感覚で自分で帯のカビ取りを行うと大変なことになってしまいます。

絹素材の帯を素人が水洗いしてしまうと、縮みが生じて表面が凸凹して手が付けられない状態になってしまいます。

特に水に濡れている状態で擦ったりすると、繊維構造が破壊されて専門家に依頼しても元に戻らない恐れがあります。

刺繍の帯の場合も、刺繍に使われている絹糸の色素が落ちたり縮むことがあるので、大変刺繍の美しい光沢が台無しになってしまいます。

帯のカビが生えやすい部分と原因

帯のカビの発生は、帯芯からカビが発生することが多いです。

目に見えない部分なので気が付きにくいのですが、原因を知ることで帯のカビを予防しましょう。

帯芯からカビが生える

帯の表裏の表面にカビが生えていないのに、帯からカビ臭い匂いがする原因で一番多いのは、帯芯にカビが生えていることです。

帯芯は適度な硬さと厚みを与えることで帯表面の風合いを良くしたり、体に馴染みやすくして帯の締め心地を良くする役割があります。

帯芯の硬さや厚みなども様々なタイプがあり、綿や絹等で作られています。

現代の帯の仕立てには薄いタイプの帯芯が使われているものが多いですが、昔の帯には厚手の帯芯が使われているものをよく見かけます。

見た目が綺麗でも帯からカビ臭い匂いがする場合は、帯芯にカビが生えていると考えられます。

帯芯は帯の内側に縫い付けられているので、陰干しで表面の湿気を取り除くことが出来たとしても、中にある帯芯の湿気を綺麗に取り除くのは意外と難しいです。

厚地の帯芯の場合は、湿気がこもりやすく取り除きにくいといえます。

特に帯のひと巻き目や帯枕を当てる部分は着用時の風の通りが少ない部分なので、汗が染み込みやすい部分です。

沢山汗をかいたときは、汗の浸み込みが多いと思われる部分を重点的に乾燥させると良いです。

 

帯芯のカビの発生を防ぐ方法として、陰干しと染めた帯芯を使用する方法があります。

以前、悉皆屋に仕立てをお願いした時に

「帯のカビの原因の多くが、帯芯から生えるカビだから、帯芯は染めたものしか使わない」

と言われたことがあります。

確かに帯のカビの原因が帯芯からだということは納得したのですが、染めた帯芯を使っていればカビが生えなくて安心と言い切れるわけではありません。

結局、その悉皆屋では帯のお仕立はしませんでしたが、それから現在まで染めた帯芯をすすめられることはありません。

帯芯の染め代に費用をかけるよりも、こまめな陰干しをおすすめします。

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染めの帯芯を使った名古屋帯の名古屋仕立てでのお仕立てで2万円でした。

「高い~」と思ってやめました。

表地や裏地のカビ

カビは発生してから時間の経過とともに茶褐色や更に黒色に変化していきます。

帯の表面にカビが発生して居る場合は、帯芯にもカビが発生している場合が多いので、帯芯に発生したカビが表地や裏地に広がっていると考えられます。

白地などの薄い地色の場合は、カビの初期段階の白色でふわふわした状態の白カビに気付くのは難しいかもしれません。

帯の場合は、黄カビや黒カビの状態になってカビを見つけることが多いです。

使用後のお手入や虫干しを楽しみながら出来ると良いですね。

ちなみに、ドライクリーニングでは帯芯まで綺麗にすることはできませんが、仕上げとしての乾燥はできます。

帯のカビ取りクリーニング 帯のカビが生えやすい部分と原因のまとめ

帯のカビ取りクリーニング】

  • 帯芯の交換・・・5000円から1万円程度
  • 裏地の交換、染み抜き
  • 表地の染み抜き、補色

帯芯交換+裏地交換+表地の全面染め直し+仕立て=10万円(見積もり)

クリーニングやメンテナンスにはそれなりに費用が掛かるので、帯の価値や帯に対する思い入れを考慮して、それに見合った方法を選択することをおすすめします。

帯のカビが生えやすい部分と原因

  • 帯の1巻き目
  • 帯枕を当てる場所
  • 帯芯からカビが発生しやすい

帯芯は帯の中に挟まれているので、湿気がこもり易く抜けにくい部分です。

着用後には、汗が吸収されやすい部分を重点的にしっかりと乾燥させましょう。

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