富山県立美術館は「アートとデザインをつなぐ」とコンセプトとした世界で初めての美術館です。
世界的コレクションを新しい切り口やテーマ、見せ方で紹介しています。
デザインの視点を視点を積極的に取り入れ、人々とアートやデザインをつなぐ場となることを目指しています。
「日本の美 美術×デザイン」展では、日本の美術にみる装飾性やデザイン性に着目し、琳派や浮世絵版画から現代絵画、ポスターなどをを紹介しています。
開催期間:2019年8月10日(土)~10月20日(日)
前期:8月10日(土)~9月16日(月・祝) 後期:9月21日(土)~10月20日(日)
富山県立美術館・「日本の美 美術×デザイン」展・現代絵画、ポスター展示会場
琳派や浮世絵版画の展示場と現代絵画やポスターの展示場は別スペースになっています。
現代絵画やポスターの展示場は写真撮影ができます。
福井江太郎・駝鳥紋訪問着(だちょうもん ほうもんぎ)
福井江太郎さんの駝鳥紋は線と面とのデザイン構成を活かした作品です。
駝鳥を描いているように見える作品ですが、線と面を活かすことで駝鳥に見えてしまうのだそうです。
福井江太郎・曄(よう)
百貨店の高島屋といえば薔薇がシンボルマークですが、福井江太郎さんは高島屋と提携されているということで、こちらの曄(よう)の作品です。
金屏風に赤とブルーの薔薇の花がダイナミックに描かれています。
琳派の燕子花図屏風を思い起こさせる作品が、かっこいいですね。
山本太郎・狂言花子用素襖(きょうげん はなごよう すおう)・三世茂山千之丞
日本画ならぬ「ニッポン画」の山本太郎さんの描く日本画は、日本の昔の絵画を現代の視点で再構成した作品になっています。
パロディー、もじりは文学作品の形式の1種だということで、山本太郎さんの作品にも思わず吹き出してしまうような、みんなが知っている面白い題材が取り入れられています。日本の狂歌や替え歌も文学作品の形式の1つということです。
本来は色紙や短冊部分は空白なのだそうですが、この狂言花子用素襖の題材にぴったりだと思いました。
どのようなユーモアが隠されているのか、探し出すのが楽しみになる作品です。
掃除機で波紋様を吸い上げています。
古典の中に現代の生活用品が入り込み不思議な感覚になると同時に、何度も思わず笑ってしまった楽しい作品です。
他にも何か隠れていないか、ついつい細かく見てしまい作品です。
パロディー、もじりを利用した文学作品の形式は、作品をよく観察してもらう効果も期待できますね。
山本太郎・清涼飲用水文様
山本太郎さんのシンボル的な存在の作品のひとつの「清涼飲料水文様」です。
遠近法で摘まんでみましたが、ぼやけてちょっと残念。
「清涼飲料水文様って、そんなのあるんですか?」と思わず突っこんでしまいそうになりますが、もちろん山本太郎さんのオリジナルの文様です。
独自のデザインを文様にしてしまう発想が面白いですね。
富山県立美術館
開館時間・休館日
9:30~18:00(入館は17:30まで)
毎週水曜日(祝日除く)・祝日の翌日・年末年始
アクセス
・新幹線の富山駅南口から徒歩:17分
・JR富山駅北口からバス:約10分
7番乗り場(石坂・四方方面)の「富山赤十字病院・富山県美術館経由」「富山県美術館」下車すぐ
・タクシー・車:約10分
富山県立美術館への入館自体は無料で、美術館、環水公園利用の場合は2時間無料になります。